2017年も残りわずかとなりました。
どなた様も、良い年末年始をお過ごしください。
来年、またここでお会い出来たら幸いです。
最近の読書。
幻夏 角川文庫 太田愛
間違いなく、今年一番おもしろかった本。
夕立がコンクリートを濡らした、夏の匂いまで思い出させる話。
誰が悪いでもないのに事態が悪い方に転がってしまう事は、確かにある。
小学生の夏休みの匂いと、日本の司法システムの溝に入り込んだ作品。
暗い越流/若竹七海/光文社文庫
5編収録。どれも、じとーっとおもしろい。
葉村シリーズ以外の話ってじわっと怖い系なのね。
構成が本当に上手いなー。
あの女/真梨幸子/幻冬舎文庫
またこの人の本を選んでしまった。自分がイヤな人みたい(笑)
この人の本は、時々メモりながらゆっくり読まないと困った事になってしまうわ(笑)
信じていたのに/新津きよみ/光文社文庫
久しぶりの久しぶりに新津きよみ。7編の短編集。
昔、綾辻にハマる前に好きでよく読んでいたけど、
今回、真梨幸子の後に読んでしまったからアッサリな感じになってしまった。
本を読む順番も大切と痛感。
最後の話に救われた。
ダリの繭「火村英男」シリーズ/有栖川有栖/角川文庫
ダリが好きだから選んだ一冊。
あー、なるほど、そういう事かー的な、
「何だか一本取られたな」っぽい話でしたよ。
孤島の鬼/江戸川乱歩/東京創元社
小学生の頃、夢中になって乱歩を読み漁っていた頃以来の再読。
乱歩の作品は、子供向けの怪人21面相でも、微妙にエログロでドッキドキだけど、
こんなBLだの何だののディープな話を、小学生の私がどう受け止めたのか全く記憶ナシ。
怖過ぎて記憶から消し去ってるのかも(笑)
このご時世では、あらゆる意味で完全にアウトな作品だけど、
やっぱ乱歩は文句なしに面白いわ。作業中に聴く、YOUTUBEの朗読も面白いわ。