前略、豪州より

お待ちいたしておりました。 ゆっくりしてってね。

カテゴリ: 玖馬


お久しぶりです。
覚えていらっしゃいますでしょうか。



今年は本当はずっと行きたいと思っている、
ペルー辺りに行くつもりだったのだけど、

実はもう1か国、行きたいと思いながら先送りしていた国がありましてね。


キューバです。


社会主義国の。

カリブ海の。

カストロとゲバラの。

キューバンサンドウィッチの。

ジャマイカの近くの。

本州の半分くらいの面積の。

人口1.127万人の。

1959年のキューバ革命で社会主義国になったキューバは、
アメリカとの関係が悪化し、
1961年からアメリカとは断絶状態にあります。

が、

ここ最近、
何だかゆるく仲直りっぽくなってきたようです。

このまま仲直りして、アメリカ人達のリゾート地になってしまう前に、
行っておいた方がよさそうだと思いましてね。

予定変更でキューバに行ってきましたよ。

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キューバはカリブ海の東西に浮かぶ島で、
西のハバナからバスで東のバラコアまで移動して、
バラコアから飛行機でハバナに戻る約2週間の旅でした。


キューバへの行き方は、
もちろん国交を断絶しているアメリカからは飛んでいないので、

通常、カナダかメキシコ辺りからの入国になります。

私が選んだルートは、ブリスベンー成田ーメキシコーキューバです。

因みに、葉巻などのキューバ製品は、アメリカに持ち込むと没収です。

そしてキューバの旅の準備で大切な事、

ツーリストカードと保険。


キューバに入国する場合、
ツーリストカードなる物が絶対必要で、旅行保険の加入も義務です。

ツーリストカードは大使館のHPからか、
旅行会社から代行してもらって、事前に準備しておいた方がいいです。

このカードは出国するまで絶対に失くしてはいけません。
大変な事になると思います。



で、キューバに行った結果は。

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いや、行ってよかったです。
行くべき時に行った気がします。
濃い旅でしたよ。

それから日本に帰っていたのだけど、久しぶりにブリスベンに戻ったら、


寒いの…。

気分ダダ下がりです。

お天気も悪くて、洗濯も考え物だし、
雨まで降ってきて、庭の片付けもできないし、
ヒーターを付けてPC作業に没頭中です。


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 キューバの北西部にある首都、ハバナは、
旧市街と新市街に分かれています。

旧市街は小さな地域ですが、
博物館やお土産屋さんが多いので、旧市街だけで1日は必要です。
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小さな地域なので、徒歩やバイシクルタクシーで十分楽しめます。

社会主義らしく、キューバ全土、とにかく博物館、博物館、そして博物館。
無駄にワイドな道に革命広場。どの町に行ってもこれが基本。

で、道にゴミがない。一切無い。本当にゴミが無い。


ところで宿泊ですが。


キューバでの滞在はカーサでした。
もちろんホテルもありますが、カーサの方が便利な気がします。

カーサというのは、ざっくり言うとホームステイなのだけど、

ホームステイと言っても各部屋にバス、トイレ、冷蔵庫があって、
広いとこだとキッチンもあったりで、変なとこで気を使う事はないです。

外国人を泊める事が出来るカーサの経営には、
もちろん国の認可が必要で、
家の外に青色のマークがある家が目印です。
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赤色がキューバ人用のカーサです。

空港や駅の出口では、カーサの客引きで凄い事になっていますが、

カーサ経営者は1部屋ごとに税金が掛かるので、
あのエキサイティングな客引きタイムは、
あの人達にとっては本気タイムなのです。
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料金は20~35CUCくらいで、35は高い。
20CUC希望で25CUC迄なら出すかなという感じ。

だけど、20CUCの部屋に月、200CUCの税金がかかるとして、
社会主義国で外国人に部屋を貸して、
毎月200CUCの税金を払うなんて、結構な自転車操業。

国民に上下水道代とか電気代が請求されるのかは分からないけれども、
シャワーなんてバシャバシャ使われたら最悪だろうな。


後は食事付とかで値段が変わってきます。
食事は結構、豪華で、
朝食はカーサでゆっくりが好きなスタイルでした。

ハバナで泊まったカーサは、
メインストリートのオビスポ通りの隣の通りだったので、
オビスポ通りをぶらぶら歩いて、突き当たりのアルマス広場の古本一へ。
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見つけちゃったよ。




買っちゃったよ。

キューバの古切手コレクション。
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ゲバラものも1シート。
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ところで、キューバでは1958年以前の物を買うと、
申請してお金払わなきゃいけない。




もちろん古本もその対象でなので、お店の人に聞いてみたら、





切手は大丈夫。



これは切手ブックにコレクションされてるけど、
絶対大丈夫って自信たっぷり。
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帰りの空港で切手の事はすっかり忘れていたけど、本当に大丈夫でした。

因みに申請書は、お店の人が持っている事が多いらしいです。





キューバで最初に買った布バッグ。
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これを持っていると何故か皆さん親切にしてくれた(笑)
キューバ人の心を掴むみたいです。




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ハバナのカテドラル。


の側のレストラン。
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凄くいいレストランに見えて実は安い。
国営の店、安い。

しかしながら国営なだけあって、ウエイターのサービス精神は0。
一つの仕事が終わらないと次の仕事に移らない、
完全にお役所ジョブ的仕事っぷり。

最近は自営規制が緩和されて、個人経営の店が増えてきているみたいですが、
やはり国営に比べて割高な気がします。

キューバご飯は悪評しか聞かなかったので、
覚悟していたのだけど、キューバご飯、結構おいしい。
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味付けは基本、まずニンニク、
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そして塩、胡椒のみの展開で、塩を効かせすぎなのと、
肉の焼きすぎが最大のポイントですが、
それに慣れれば滞在中、ハズレは一度もナシ。

命名、パラパラ赤飯。 キューバの主食、コングリ。
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黒豆と脂の炊き込みご飯。これはハズレなし。


そしてビール。

キューバのビールはかなりイケる。お取り寄せしたいくらい。
観光客向けには2タイプのビールがあって、

しっかりしたBUCANEROと
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度数低めの軽いCRISTAL。
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昼間はクリスタルで夜はブカネロかなー。


ブカネロは、味よりも喉越しを楽しむ日本のビールに似ている気がします。

キューバの水道水は飲めませんが、
水やビールはカーサの冷蔵庫に入っているので、水の心配は必要ないです。


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ハバナの新市街は、観光というよりもオフィス街的な街ですが、
やっぱ一応、押さえておきたいじゃない。
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大学や革命広場もあるし。

クラシックカーで連れて行ってくれるよ。
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別にこのテのビジネスにかかわらず、キューバの車は本当に古かったです。
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これはカーサの前に止めてあった車。
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キューバはとにかく暑いけど、
タクシーも古いから、車の移動はできればオープンカーに乗りたい。
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水色で行くよ。

革命広場。
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やっぱ道、広いわー。
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海底トンネルを潜ってチェ・ゲバラの第1邸宅。
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パネルや生活スタイルが見れるよ。
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郊外では、こういうすっごく良い家が最悪の保存状態で残っていて、
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ドライバーさん曰く、
お金持ちは革命後に他の国に移住したので、
こういういい家は空き家のまま放置されているのだそう。

ドライバーさんが、アメリカの事を
「ユナイテッドステイタス、アメリケェー」って呼ぶのが印象的でした。
略さないのね。


サムライだっていましたよ。
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伊達政宗の家臣で、海外との交易交渉の為に船に乗ったやり手の営業マン、
支倉 常長(はせくら つねなが)が、
キューバに立ち寄った記念に仙台育英学園から寄贈された銅像らしいです。
目的地のローマの方を見ているそうです。



そういえばヘミングウェイの行きつけのバーですが。
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普通、モヒートやダイキリのラムカクテルは
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2~2.5CUCが相場だけど、あの店のモヒートは6CUC。6!!
ナメてるのかい。ナメてるんだろうよ。
6CUCでもヨーロピアンがどんちゃん騒ぎするんだもの。
そりゃぁ、ナメるわ。

そういう事で、
あの人達のスーパーハイテンションが苦手な私は、速攻で退散しました。

そういえば通貨の事だけど、
それはまた別のお話。



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キューバと言えばキューバ革命。

バティスタ氏は1940年代から50年代のキューバの大統領で、
キューバの産業をアメリカに流して、私腹を肥やす独裁政治によって、
一部の国民は極貧生活を強いられていました。

そんなバティスタに反旗を翻した勇気ある若者、
フィデロ・カストロが中心となっておこしたのが、

キューバ革命戦争です。
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バティスタが亡命し、革命に成功しましたが、アメリカは国交を断絶。

社会主義仲間のソ連は崩壊。

現在、海外旅行者が落とす観光マネーは、重要な産業となっています。

そんなキューバなので、通貨は

外国人が使う「CUC」 クック、兌換(だかん)ペソ
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キューバ人が使う「CUP」ペソクバーノ、人民ペソの2重通貨。
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私達も人民ペソは使えますが、
何を人民ペソで買えるかの絶対的な決まりは無いので、
CUCと言われればCUC払いで、
CUPでいいと言われたらCUP払いの、
あなたの臨機応変度をが試されるシステムです。

両替はCADECAと書いてある両替所で両替できます。

CUCで出てくるので、小さな金額を更にCUPに両替してもらうと便利です。

公共のトイレでは小さなコインが必要だったりするので、
できれば人民ペソのコインをポッケに常備しておきたい。

ハバナの両替所はいつも長蛇の列なので、
田舎の町の開店前のCADECAに並びに行くと、かなり時間が節約できます。


この時アメリカ$を出すと10%の手数料を取られてしまうので、
カナダ$やメキシコペソを持ち込んだ方がいいです。

私はメキシコから入ったので、メキシコの空港でメキシコペソを作りました。
カードは使えないと思っていた方がいいです。

だからお財布は2つ用意した方がいいです。
コインなんて更に複雑だし。


キューバンサンドウィッチ。
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キューバンサンドウィッチは、
ハムとチーズのサンドウィッチで、野菜は挟みません。

パンは今まで食べてきた中で最も目の粗いパンですが、
トーストするとそれが逆にザクザクで美味しかったです。


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ハバナからバスでCienfuegosに向かうよ。

水はたっぷりバスに持ち込むよ。
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街と街の間は広い農場と簡素な農家があるばかりです。
社会主義国なのでもちろん公地公民です。



AUSTRALIA地区発見。
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ここはサトウキビ栽培地区で、
世界の砂糖生産国を地名にしている場所が、他にもあるそうです。




キューバのパスタは基本、
ケチャップのべちゃべちゃ混ぜハム入りスパゲティ。
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これが実は決して嫌いじゃない感じで、
茹ですぎた麺もケチャップとよく絡んでいい。




ハバナから255km、サンタクララに到着です。

サンタクララは革命軍がバティスタの装甲車を襲って、
多くの武器を略奪した場所です。



これによってバティスタはドミニカ共和国に亡命、
革命軍の勝利が確実になりました。




ところでチェ・ゲバラは、アルゼンチンの富裕層に育ち、
医者として働く為にベネズエラのハンセン病院に行く途中、

予定変更、

グアテマラ→メキシコ→亡命していたカストロに出会う→
カストロに賛同→革命軍に医者として参加→



58年、キューバ革命に成功→
65年、革命家としてコンゴ闘争に参加→
67年、ボリビアで射殺される。

ざっくり説明するとこんな感じの方で、
要はカストロの右腕的存在の方だったわけです。



これと言って何もないサンタクララですが、
そういう事でゲバラが亡くなった20年後の87年に完成した
約6mのゲバラ像が立つゲバラ霊廟があります。
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97年にボリビアで彼の遺骨が発見され、ここに納骨されました。

像の下にゲバラ博物館がありますが、とても警備が厳しくて、
持ち物は何も持って入る事ができません。

博物館の中はゲバラづくしです。
子供の頃に描いた絵や写真、愛用品が見れてなかなか楽しい。

少し離れた場所にお土産屋さんがあって、




買っちゃったよ、私。
ステッカーに
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ポストカード。
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ハバナに戻った時にTシャツまで買っちゃったし。
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ハバナからサンタクララに寄って、シエンフェゴスに到着したのは夕方で、

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リノベされて新しい室内のカーサでした。

だけどシャワーの水の出がいいのはハバナだけで、他の場所は力無きちょろちょろシャワー。
髪を短く切っておいてよかった。

夜はカーサの向かいのレストランで、焼きすぎて塩味のきいた豚肉を食べて、
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朝ごはんは早めにカーサの屋上で食べて
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バスの時間まで町を歩いてみました。
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この町は、1819年に貿易の為に造られたキューバでは新しい町で、
フランス系の移民が多かったので、建物も他の町とは違います。


道の中央に広い歩道タイプのメインストリート。
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フリーメイソン発見。あるのか。
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ところで、旅行に行く時にはいつもチョコレートや飴を用意します。
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ちょっとしたお礼とか、仲良くなった人に、チョコや特に日本の飴は人気高いです。

キューバではチョコレートを殆ど見かけなかったし、
チョコや飴はちょっとした贅沢品なのかもしれない。

チェックアウトの時に部屋にチョコレートを置いたり、
成田空港で買っておいた飴をあげたり、なかなか使用頻度が高かったです。

トリニダーに向かうよ。

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