前略、豪州より

お待ちいたしておりました。 ゆっくりしてってね。

カテゴリ: 斐濟


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中原中也の詩集を持って、

オーストラリアから約4時間。

南太平洋に浮かぶフィジー共和国。



ビティレブ島へ行きました。

滞在したのは島の下側のコーラルコーストです。
空港から2時間かからない位です。

で、フィジーといえば

カバ。

どこでもカバ。

とりあえずカバ。

滞在中、カバを飲まない日はなかった気がします。
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カバはコショウ科の植物で、
根を乾燥させて、粉にしたものを水で薄めたもので、
どのツアーに参加しても、必ずと言っていいほど飲むことになります。

これがカバです。
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若いカバよりも、時間をかけて育てたカバの方が価値が高くて、味もイイらしい。
マーケットで見かけたカバは大体FJ$6~8位だったかな。
カバスタンドみたいなのがあって、そこでもカバが飲めるみたいでした。
とにかく何処でもカバ。


飲むとちょっと舌先がしびれる感じで、
鎮静作用があるので、アルコールみたいにハイになる訳ではなく、
飲み続けると気分ダダ下がりらしいです。

村を訪れた者にこのカバを振る舞う儀式は、
一見、観光客用のショーみたいに見えますが、
実は彼らにはとても大切な儀式なので、こちらも本気でのぞむべきです。

このカバの儀式だけど、
現地ツアーに参加すると、色んな国の旅行者と一緒になりますが、
村を訪れた私達にカバを振る舞うという、彼らにとってはとても大切な儀式中に、
足を投げ出して写真を撮りまくるオーストラリア人とか、
ペラペラペラペラ喋り続ける中国人とか、
お国柄が出てしまうタイムでもあります。

そんなに長い時間じゃないから子供だって黙って座っていられるし、
相手は真剣なんだから、こっちも郷に従うべきだと思います。

もちろん儀式には作法が付きものです。
カバを作る人、給し係、口上役の3人の村人が進めていきます。
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自分の前にカバの器が差し出されたら、
手を叩いて「ブラ」と言って一気に飲み干します。
飲んだら器を返して、3回手を叩いて「ビナカ」
終了。

ところで、

オーストラリアのアボリジニとフィジアンは、何故かとってもフレンドリー関係。

お土産用のパックされたカバの粉末は、
スーパーとか空港でも簡単に買えますが、
オーストラリアのNT州では、
アボリジニにカバが流れるのを良く思ってないらしいので、
たとえ国内線でも、ダーウィン空港に2kg以上のカバを持ち込むと、
ちょっと面倒臭い事になるはずなので、
カバを持ってダーウィンに入る時は気を付けてね。

私的には、街中でハイになってるビール漬けのアボリジニよりも、
カバ漬けで静かな方が警察も楽と思いますがね。

という事で、しばらくはフィジー旅行記です。


私が滞在したコーラルコーストから一番近い町が、SIGATOKA。

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ここを流れるシガトカ川をジェットボートでクルーズして村に行くツアーに参加しました。
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どこの村にも必ず教会があるようです。
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もちろんまず、カバ。
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この日はちょっと特別で、隣近所の村との寄り合いDAYだったらしいです。
普段はこんなに大勢じゃないらしいです。

ご飯まで御馳走になっちゃって。
お盆みたいに御馳走出して頂いて。
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主食はダロ(タロ)とキャッサバ(タピオカ)。
これはキャッサバ。甘みのない薩摩芋っぽいです。
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タロは超巨大サトイモで、赤目イモのように甘みが強くてヌメリが少ない芋です。
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じゃが芋と玉ねぎとニンニクを茄子で和えたもの。
ロティに巻くと凄く美味しいです。
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通りかかったこの人、この村の村長さんにそっくり。
間違いなく兄弟(笑)
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一眼レフ持ってると、
「撮って撮って」ってくっ付いてくる。撮るよ撮るよ。
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このジェットボートツアーはおススメです。
帰りはちょっと濡れるかもしれないので、カメラはしまっておいた方がいいと思います。

ところで、水ですが。
たぶん水道水は飲めます。たぶん。

アルコールは外で買うと高いから、
空港に到着した時に空港内でまとめて買いましたが、
水も3~4本買っていきました。
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フィジーの水と言えば、オーストラリアのスーパーでも見かける、
「FIJI WATER」

フィジーで飲んだ水の中で、確かにこれが一番飲みやすいけど値段が高い。
他の水の倍はするみたいです。飲み比べてみるのも結構楽しいです。


マーケットで買った旬のみかん。
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これは小さい方で一盛FJ$1、大きいのはFJ$2 でした。

何となく買ったみかんだったけど、
甘くて美味しかったです。
こういう旬の食べ物は、道端でもよく売ってるのを見かけます。

フィジーに行ったら絶対行きたいと思っていた、

Garden Of The Sleeping Giant

スリーピングジャイアントは空港のあるNadiから見える山脈で、
巨人が寝ている形からの名前です。

そのスリーピングジャイアント山脈の麓にある蘭園が
Garden Of The Sleeping Giantです。
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アメリカの俳優レイモンドバールによって造られた蘭園ですが、
奥のジャングルにウォーキングトラックがあって、
フィジーのジャングルをお散歩できるようになっています。
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ここのスタッフが、蘭の説明をしながらウォーキングトラックまで案内してくれます。
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シンガポールの蘭園の話で盛り上がって、なかなか楽しかったです。


案内してくれたスタッフのお気に入りがこのカトレア。
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ここから山道を車で登った所の村。
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温泉がある村です。
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温泉が幾つかあって、水着を持っていれば泥パックができます。
私はパスしましたが。
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NadiのSri Siva Subramaniya Temple
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ヒンドゥー寺院です。
一応、押さえとこうと思って行きましたが。
中に入るにはFJ$10位かかります。
天井の絵は素晴らしかったけど、思っていたより小規模な寺院かな。

フィジーのインド人は、1879年にサトウキビ労働者として入植してきた人達から始まって、
その後、インド人とフィジアンの関係の悪化。

ゆったり、まったり系のフィジーですが、
実は意外にも、今まで4回くらいクーデターがおきています。

フィジーに行く前は、きっと右も左もインド人な国と思っていましたが、
思っていたほどではありませんでした。

度重なるクーデターで、フィジーを後にするインド人が結構いるそうで、
インド人の人口は減少しているそうです。

ところでフィジーのパイナップル。
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激おいしい。

今まで食べたパイナップルで、フィジーのパイナップルの右に出るものナシです。

パイナップルはフィジー。


コーラルコーストからSIGATOKAの町を抜けて、
Natadola Bayからボートで向かったのは

ロビンソンクルーソー島。
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ヤングピーポーがバカ騒ぎするっぽい響きの島の名前なんで、
どうしようか迷ったのだけど、他の島だと遠すぎるからここに決定。

折角だから、朝のツアーと夜のツアーをWでブッキングして一日ここで遊びました。
アコモデーションがあるので、泊まる事もできます。

もちろんまずはカバ。
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お料理教室、シュノーケリング、カヤック、やりたい事目白押しの島です。
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ヤシの木に登ってヤシの実を取ってくれる。
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大人も熱くなるヤドカリレースとか。
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ハンモックで読書&お昼寝もできる。
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森の中を歩きながら、植物の使い方を教えてくれる。
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お昼もダンスショーが見れるけど
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やっぱり夜がステキ。
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伝統芸能、メケショーからナイフダンスと、ファイヤーダンスまで見れてお得パック。


泊まっていたホテルでも、ダイニングで毎晩ダンスショーが見れたのだけど、
この人達の方が断然レベルが高い。

ホテルで演ってた人達は物凄く若い子達が多くて、
ホテルの近くの村の青年団みたいな感じを受けたので、
ああやってホテルなんかで場数を踏んで、こういう職に就くのかもなんて思いながら見てました。

ロボ。
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穴を掘って、たき火で熱した石の熱で、蒸し焼きにする料理です。
これ、シンプルだけどめっちゃオイシイ。

使うのは鶏肉やタロ、キャッサバが多いみたいです。

人食の歴史をもつこの国は、生食もあったようですが、
もちろんロボで加熱バージョンもあったようです。
だけどフィジーの人食についてはまた別のお話で。



ジェットボートのシガトカ川クルーズと同じ現地ツアー会社の、
オフロード洞窟ツアーに行きました。
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村を訪問するときは必ずカバの根を持って行きます。
それが礼儀ってものらしいです。

何処の村にも、必ずこのカバ手動粉砕マシーンが設置してあって、
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棒で突いてカバの根を粉砕して粉にします。

粉になったカバを小さな袋に入れて、
タノアと呼ばれる器に入れて水を注ぎながらカバを抽出していきます。

実はフルーツを盛っておく器用に、お土産屋さんでタノアを購入。

Myタノア。
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カバを頂いてから村の奥にある洞窟へ潜入。頭にライトを付けるよ。
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水は最高でひざ辺りまで浸かるので、
ショートパンツにビーチサンダルがおススメです。

お昼ご飯を御馳走になります。

ドライバーさんがラムのソーセージを焼いてくれて、サンドウィッチランチです。
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村の人を「こっちが甥っ子でこっちがいとこ」みたいに紹介してくれたので、
どうやらドライバーさんもこの村の方らしい。
村民一丸となってのビジネス。


ところで日本に帰国した時に、以前勤めていた会社の方とご飯を食べてて、
彼はまぁ、もういい歳のおっさんなんだけど、

その彼が「最近入ってきた若い社員たちは、面白くないと笑わない。
俺のジョークなんて俺と目を合わせたまま完全無視」だってぼやいてた。


面白くなくても笑ってあげなきゃ(笑)
それが社会人としての基本の努力ってもんだよ。

フィジーのガイドさんのジョークにも気を使おう。

どのツアーに参加してもガイドさんが

「ラグビーはビッグな宗教だ」

みたいな事を言ってちょっと様子を伺う微妙な間を感じるので、
どうやら笑うべきポイントのようです。
だからこのセリフが出たら笑ってあげよう。

カバの味を表現する時に、「チキンスープ」なんて言われた時も、
笑うとこだから笑ってあげよう。

これでガイドさんも気分よく仕事できるはず。

そういえばドライバーさんに教えてもらった

タロチップスとキャッサバチップス。
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スーパーで買えます。
これが本当にオイシイの。
ポテトチップスよりもおいしい。
日本で流行らないのがフシギなくらいですよ。

タロはポテトチップスみたいに薄くて、
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キャッサバは甘くない、厚切り薩摩芋チップスみたいな感じ。
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マーケットでタロとキャッサバが手に入ったら
自分で作ってみようと心に硬く決意した、そんなスナックです。


フィジーの首都、スバに行きました。
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特別何があるってわけじゃなさそうだけど、
どうしてもフィジー博物館に行きたかったのでね。
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フィジーのカンバニズムは、倒した敵のパワーを得る為の、儀式的な人食だったようです。
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お土産屋さんでよくみかける物ですが、
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人肉を生で食べる時に使ったカンバニズムフォークです。

これを使って唇には触れないように、のどに入れて噛まずに丸飲み。

それが聖食スタイルだったようです。

もちろん蒸し焼きのロボにする事もあったようです。

フィジーの人食で有名なのが

シガトカ川上流、島の中心に近い、かなり奥にに入り込んだ村、Nubutautauで、
1867年7月21日、宣教師、トマスベーカーが村人達によって食べられました。



原因は、村人に取り上げられたベーカー師の帽子を取り返そうとして、
村長の頭を触ってしまった事だと言われています。
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当たり前に行われていた人食なので、記録が残っている訳でもなく、
最後の人食がどの村で、いつまで行われたのかは分かりませんが、
このベーカー師の事件が一応、最後の記録の様です。

ツアーで村を訪問して、まずカバの儀式があるけど、
その昔はあの場で村長に気に入られなかったら、食べられちゃうんだろーなー。

なんて考えながらの博物館タイムです。


ところで、インド人の多いフィジー。
スバに着いて早速カレーを食べてみました。
ラムカレー。
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カレーおいしい。
フィジーのカレー、おいしい。
フィジーに行ったらカレー食べるべき。




そしてVudi Vaka Soso
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バナナのココナッツクリーム煮のようです。


ココナッツクリームは濃厚だけど、甘くなくておいしい。
ココナッツミルクみたいに水っぽくないし。

ココナッツ料理はあんまり好きじゃなくて、
タイのグリーンカレーとか苦手だけど、フィジーのご飯は抵抗なく完食。
甘くないからかな。

スバは植民地時代の空気が残っている感じで、
写真を撮りながら歩きたかったのだけど、時間がなさすぎた。
雨も降ってたし。
次回があればもう一度スバに行ってみよう。


コーラルコーストを首都スバに向かって走ると、NAVUAという小さな町があります。
ここを流れるナブア川へ行きました。

シガトカ川は両川岸に村があって、
河原で釣りや洗濯をやってるのを見かけましたが、
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ナブア川は両側を高い山にかこまれて、滝もたくさんある、
カヌーやラフティング向きの川のようです。
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ボートにエンジンを付けて、川を上ってナブア川で一番大きな滝に到着です。
滝つぼで泳いでリフレッシュです。
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ここから竹のいかだ、BILIBILIに乗り換えて更に川を上って村に到着です。

ここでもロボ料理を用意して頂いてました。
鶏とキャッサバとタロだったと思います。
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もちろんまず、カバ。
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この村の8代前の村長は、この辺りではかなり力のある方だったようで、
食べた人の数は800人を超えるそうです。
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パイナップルの上がロボで蒸し焼きにしたタロと鶏。
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左下の白いのが、
ライムかレモンでシメた生魚に、ココナッツミルクのKOKODA。最高においしい。

南米のセビチェに、ココナッツミルクを足した感じの料理です。
ココダは本当に美味しくて毎日食べた気がします。
これは作ってみたい予定の一品です。


フィジーの男性はこのテのスカートをはいて、
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耳にハイビスカスをさしてたりして、なかなかかっこいい。
学校の制服もこんな感じの学校が多いみたいです。

フィジアンはカトリックなので、日曜日は教会へ行くようです。
小さな時から教会で歌うからか、みんな本当に歌が上手です。
何処に行ってもこんな感じで歌ってる人がいます。
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帰りに買った新聞2種。
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「フィジータイムス」がオーソドックスな感じで、
「サン」はちょっとスポーツ新聞っぽい感じでした。
週末に買うならサンが面白そうです。

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